フィルムやプリントをデジタル化するのはすること自体は結構単純な作業である。高度な機能を持つ装置を使う場合は、その使い方をマスターするのが大変かも知れないが、単に画面を読み取ってJPEGで吐き出すというデジカメで写真撮るのと同じような簡単な操作である。
しかし、写真は人間なら普段何気なく処理してしてしまっていることでも、コンピューターに取ってつじつまを合わせるのが容易でないことも多い。そのために写真についてのデータ処理の面から見た基本的な知識と、それを処理するまともな人間にとっては慣れない操作が必要になる。
いわばコツのようなものだが、操作を目的に沿って実行する上で必要な基礎的な説明は写真の基礎知識でかなり説明したので、何となく写真のデジタルデータの仕組みが、一筋縄でいかない点も、データの多さに苦しんできたことなども含めて理解できたと思うが、ここからは、実際に画像を処理する上でのポイントなりそうな点を重点に説明したい。
スキャンした写真は色が悪かったり、傾いていたり、ゴミや傷が合ったりと希望の状態とのギャップが大きいのが普通だが、それをある程度修正するのに、普通のパソコンの操作以上にちょっと変わった操作が必要になる場合も、あるので一般的なパソコン操作までは冗長になってわかりにくくなるので説明しない。
また高度過ぎる操作はヒント程度しか説明しない。ここに示したことがなんとなくわかるようになれば、高度な操作への道筋は付くだろう。ただし、こんなもの何に使うんだというものも多いので、ソフトの機能を全部使おうと思わない方が良い。
使用するソフトは無料のソフトの中では高度な編集が出来ることで有名なGIMP、普段写真を見るのに便利なXnViewという非商用で使うのなら無料というソフトのふたつである。
高度な編集ができるものも、ビューワーのどちらも快適な写真の編集に必要である。ビューワーは軽さが身上で保存した写真を次々と確認するのに重宝する。最近のパソコンの能力の向上もあり、結構な編集までこなせるXnViewは、いくつも編集ソフトやビューワーを使って来た中で、今や圧倒的に使用頻度が高いソフトである。
XnViewは使い方もすぐ慣れ易いが、GIMPは、結構大変である。しかし、GIMPを使うと、処理の幅が大きく広がるので、まずは全般的なことをさらっと覚えて、自分のやりたいことから習熟するのがいいだろう。
なお、高度な写真編集ソフトといえば、この業界では、Illustratorとコンビで、PhotoShopが圧倒的な人気を誇っている。
ただし、恐ろしく高いので、仕事で写真を使うなら、これを使えないと業界人と認めてくれないくらい普及しているこれらを使う価値は十分にあるが、個人で使う分にはGIMPで十分である(IllustratorにはInkscapeがある)。
PhotoSopは、どちらかといえば、ITに詳しくないフォトグラファーやイラストレーターがMacとセットで伸ばして経緯があるので、お仕着せを使えば何となくIT機器を使っている気分になる人向けで(PhotoShop自体は、最初から高度な優れたソフトだったが)、GIMPはどちらかというと、unixの精神を受け継いだGNUのものなので(Appleが言っているunixベースという言葉にはunixの精神はかけらも含まれない)どちらかといえば、ロジカルな人向けかもしれない。
これを別の表現でいえば、PhotoShopは、業界の仲間内の使用者が多いのでその中で使うには、こなれているが、GIMPは、説明がすぐにやたら詳しいものになりがちで理解できる人にはとっつきやすいが、まっとうな人間には途方にくれるしかない場合が多いかもしれない。
しかし、GIMPも今後大幅なバージョンアップがあるまでは、ふえている結構分かり易い説明で普通の機能は十分使えるだろう。
スキャンする装置によっては、専用のソフトを持っているものもあるが、結局はこういった高度な変種ソフトの方が完成度が高い場合も多いだろう。
ただし専用のソフトは必ず使い方をチェックしておかないと優れた機能を捨てていることになる場合があるだろう。
説明する項目を列挙する
写真を整理する上で、写真のファイル形式は一般的なファイル情報以外にEXIFという撮影時の情報を記録できる。スキャンデータの場合は、これが実際の撮影時のデータでなく、単にスキャン時のデータとなり、フィルム撮影時のものとは似ても似つかないものとなることに注意が必要である。特に撮影日は(ファイル自体の撮影日とともに)exifの作成日時を見てくれる写真整理機能のあるソフトでもとんでもないで間違いの原因となる。
詳しいことはWikipediaなどで調べてもらうとして、ここでは簡単に述べる。
JPEGのファイルの中にEXIFという規格のカメラ名やレンズ、露出、GPSがついているスマホなどでは位置情報、撮影日時など、撮影時にカメラ側が必要だと判断した情報を独自のものまで自由に入れ込むことができる。
フィルム写真でも、コンパクトカメラに良くついていた日付を画面の端に写し込む機能はあとで助かる場合が多いが、EXIFでは、撮影日時だけでなく、カメラが設定しようとした多くの情報が記録できている。
カメラ名や使用レンズの情報、焦点距離、絞り、シャッター速度、感度など、人間がメモするのは面倒だが、デジカメなら自動で記録しやすい情報が結構ある。それをJPEGのファイルの画像データと合わせて書き込む方法を定めた規格である。
撮影日時はカメラに時計機能がついていて正しい時刻をセットしていれば正しく記録される。撮影場所はスマホのカメラのようにGPSがついていれば緯度経度が記録されるが、消費電力が少なくなったとはいえ時計とは比べ物にならないくらい食うので残念ながら普通のデジカメにはついていないだろう。
Google Photoで保存した場合は、GoogleのAndroidのスマホと連動してスマホの位置情報を時間から求めた推測位置をGoogle Mapを利用して地図上に表示する機能がある。
なお、GPSの位置情報は個人情報の漏洩になる場合もあり、現在のSNS関係の画像の投稿ではExif情報が消されてしまう原因になっている。
いづれにしろ、スキャンした写真のデータは撮影時のデータではないので、EXIFに書かれたデータはスキャン時のもので、ファイルに記録される作成日時もスキャン時のものである。
写真を独自に分類してくれるソフトでは日時は重要な要素だが、スキャンした写真ではこれが役に立たない場合がある。
XnViewには、この日時をEXIFの撮影時があればそれまで訂正する機能がある。
ファイルの時間は普通の人が考える以上にコンピュータのシステムを正常に保つ上で重要で、意外と変更するのが大変である。
一般に、作成日時、更新日時、最後のアクセス日時という3種類を持っていて、このうち作成日時のみ場合によって更新日時を変更可能なツールが多い。
実はOSの内部で使うこれとは別の普通は表示されない日付情報をWindowdなどは待っていて普通は変更も公開もされない。
XnViewには、ファイルの作成日時、更新日時、EIFがあれば、そのいくつかの日時を変更でき、しかも一括変換で複数の写真をまとめて日時変更できる機能を持つ。
クラウド型に写真バックアップする前に、また一部のローカルの写真管理ソフトでは、それに認識させる前に日時を変更しておくと、日時の面倒から逃れやすくなる場合がある。
もっとも正確な日時など覚えていないフィルム写真がほとんどだろうから適当な時間を設定することになるかもしれない。
EXIFをちゃんとした編集しようとするとかなり古い以下のソフトくらいしか見つからないかもしれない、念のためこれを入手するためのリンクを記しておく。
どちらも古くWinsows10対応については明記されていないが、ダウンロードしたファイルを解凍して実行ファイルを起動して自分のWindows10で使用可能であった。
ただし、自分のパソコンは、昔からのソフトを実行するためにルーチンがかなり入っているので、動作するのかもしれない。
XnViewとGIMPに分けて基本的で重要そうなことについて説明する。
XnViewは、簡単な編集機能もついていて、写真を手早く調べるのに重宝する。
高度な編集機能が必要ならGIMPに送る。
なお、XnViewには、写真の分類機能がついているが、Google Photoの分類機能以外は、面倒に思うだけで使ったことがないので評価できない。ひょっとすると便利なのかもしれない。
デジカメで撮った写真だけならXnViewだけで困ることはかなり少ない。
しかし、ゴミ取りがまず出来ないと言う点で、スキャンした写真を扱う上でこれだけで完結しない理由がはっきりしている。
XnViewにも、ちょっとした編集機能がついている。しかし、ゴミ取りはついていない。ゴミ取りを付けるとちょっとした編集のできる使いやすい閲覧ソフトしてはぼろぼろになるかもしれない。
ゴミ取りが簡単にできるソフトに Photoshop Elementsがあり、確かに、このゴミ取りは、簡単に間違って電柱くらい消せるくらい優れたソフトだが、いかんせん、操作が軽快とは言い難い。
一件楽そうなゴミ取りだが、間違って電柱を消せても、意図したように消そうとすると、消し方の理屈さえ分かればGIMPなどの方が簡単だろう。
なお、XnViewには昔ながらの XnView Classicという最近、Classicを名前に付けて呼ぶことにしたバージョンと、最新のLinuxやMacOS でも使える XnView
MPというユーザーインターフェース(UI)も少し変更された、あたらしいバージョンがある。
実はこの記事を書こうとするまで新しいのが出たのに気が付かなかった。それまで不便を感じたことがなかったからだが、新しいUIを覚えるのが面倒なので、こっそり無視しようとも思ったが、最近の日本の政治家や官僚のろくでもない一部になるようで情けないので、しぶしぶXnView
MPをインストールした。実はXnView Classicと共存できるというので、試しに入れるくらいのつもりで良いと思ったことも大きい。
結論から、言えば MP版で十分である。 Classic版と全く競合せずに仲良く共存できるのでふたつ同時に立ち上げても別に困らないが、気が付けばMP版しか使っていない。
特に文字や線を引く機能が向上していて、簡単だがトーンカーブも追加されている。このブログに載せる画像程度ならXnView MPだけで済ませられる場合が多い。
XnView Classicのメイン画面
XnView MPのメイン画面
MPの方のデフォルトの画面は、もう少しごちゃごちゃしているが、メニューの 表示>レイアウト でClassic風にしている。
開発元のホームページはここだが、残念ながら言語の選択に日本語はない。ただしグーグル翻訳を使えば結構よくわかる程度の簡潔な英語である。
また日本語で説明をしているサイトはたくさんあるので、ダウンロード方法を含めてググればたくさん見つかる。
使い方も特に説明しなければわからないようなことは少ないし、丁寧に説明しているサイトも多いので、フィルムスキャン用で特に使う操作は後は示すが、基本的なことは自分が陥ったことだけ記すことにする。
なお、最初はClassic版での説明で書いていたが後にMP版だけに改めたので、ごっちゃになっているかもしれない
M(_ _)M
基本的な操作は、左のフォルダーのブラウザでフォルダを選ぶと右上に画像のサムネイルと設定によって何を表示するか決められたラベルと読んでいるファイル情報が表示される。
サムネイル(ThumNail)は親指の爪という英語で小さいものという意味だが、コンピュータの画像関係では、元の画を縮小した小さい画を指す。画像サイズが大きいため、開くまで時間がかかった名残であらかじめ用意した縮小画像を用意していた名残で、JPEGには今でもサムネイルが原画像と一緒に含まれている場合がある。
XnViewもサムネイルがある場合はそれを表示することで一覧表示を素早く行う役に立っているが、最近のパソコンでは静止画くらいは、ほぼ一瞬で表示できるものが多いので昔ほどの意義はないがファイル数が膨大な場合でファイル内にサムネイルを持たない形式が多い場合は、サムネイルを隠しファイルなどに別途作成しておく、サムネイルを表示しないなどの対策がある。XnViewが実際のどうしてるかは未調査。
各情報表示エリア(情報ペインというらしい。表示メニューの中から何をここに表紙するか選択できる)にプレビューやEXIF(もしあればだが)などくわしい情報が表示される。
MP版では早く上のような画面分割にするか、自分好みの画面の場合には、その画面の意味に早くしっかりなれることである。
設定は表示メニューの中にあり、各エリアの境界をドラッグしてサイズを変えられる。
フォルダ表示エリアは、ファイルエクスプローラーのフォルダーツリーとほぼ同じである。
ファルダ―ツリーの見方を知らなくてもデスクトップなどのアイコンなどだけでも操作できるしようという考え方もあるが、それはいつまで経ってもコンピューターをうまく使えない原因になる。
よく使うフォルダがあればそれを右クリックして、お気に入りに追加すれば、(デフォルトでは)一番左の縦のタブの「お気に入り」に表示される。
ただし普段はファルダ表示にしておかないと、フォルダをファイル整理の要とする伝統的なコンピューター整理術が使えなくなる。。
表示メニューのサブフォルダのファイルを表示を選択するとサムネイル欄にサブフォルダーすべてのファイルを表示することができる。
自分が使っていないのでよくわからないXnViewが持っている写真を分類する方法と合わせて写真を分類する上で便利かも知れない。
「サムネイルとラベル表示エリア」には、縮小された画像を大まかなその説明(ラベルと読んでいる)が表示される。この大きさやラベルの表示は ツールメニューの設定(ショートカットは[f12])で変えられる。
各情報表示エリアには、画像のプレビューやファイル情報、EXIF情報などが横タブの切替で表示される。
プレビューは、設定されたマウスのキーで、拡大縮小に表示範囲も移動(移動できる。
サムネイルやプレビューでもっとよく見たいとか編集したい写真があれば、ダブルクリックすると、別のタブが開かれて単独表示モードになる。
このダブルクリックは、非常に重要で、単独表示モードからフォルダ表示エリアのあるブラウザモードに戻って来るのにも使える。
ブラウザのタブを消してしまっても一瞬で表示できるので、このダブルクリックは覚えておくべき機能である。
単独表示モードでもプレビューと同じ操作で画面の拡大縮小。移動ができる。
設定は MP版では ツール>オプション にある。
マウスの操作やビュアーの切替は、このインターフェースのマウスやモードの切替えにある。
サムネイルの下に表示する情報もサムネイルの中の ラベル で設定できる。
いちどざっとでも何があるかチェックした方が良い。ただし、訳の分からない専門用語もたくさんあるので、それらはそんなの何に使うんだろうね、と思う程度で良いだろう。
なお、表示関係の設定は、メニューバーの表示の中にある。
使い方は、簡単に覚えられるのがほとんどで、
などで便利な機能はまず簡単に使えるようになるだろう。
ショートカットキーも色々あるが、複雑な作業が少ないのでGIMPほど重用しないかもしれない。
なお陥りやすい盲点(自分にとってだけど)点について示しておく。
XnViewの基本的な使い方は、この程度の知識で、自分程度には使えるようになるだろう。
じつはXnViewには、自分がほとんど使っていない、写真の分類機能だか何だかを含めてまだまだある。
XnSoftのメインページ(日本語はグーグル翻訳などで)、説明しているサイトがたくさんあるので、ぜひ活用していただきたい。
具体的な操作の説明に入る前にXnViewだけで満足する人が出ないように GIMP の概要を説明する。
GIMPは写真などのラスタ図形の高機能編集ソフトである(ベクトル図形も一部扱える)。
このページの図くらいなら XnView
MPでは文字入れも出来るようになったので可能であるが、ゴミ取りはGIMP出なければいけないし、細かい色の調整もRAW画像の処理も別のソフトとの連携で可能である。多い焼きのように一部だけ画質をいじることも可能である。
XnViewでこのような作業をまでできるようにするとかえって煩雑で使いやすいとは言えなくなるだろう。
高度な編集には、ちょっとした独特の知識や操作が必要になるので、心構えを切り替えて望んだ方が良い。
さて、GIMPのような高機能な編集ソフトは、高機能ゆえに、何をどのようにしたいかということを明確に伝えないといけない。眼をパッチリ、細面で、肌はのっぺりなどと脳天気ないい加減な要求でも、お仕着せ程度のAIでできるようなもので満足できるならば、スマホに結構あるアプリを使えば良い。安っぽいお仕着せ画像以上のものを作ろうとしたら人間様の判断が大事で素直に自分のセンスを磨かなければならない。
今のところ、優れたAIでも簡単にできるのは、時間さえかければ人間でも簡単にできる程度のことを、早くできる程度である。高度な判断は、うちのワンコにも劣るだろう。まして人間の判断力はレベルが違うものが多く、それを生かすには、多少高度な知識や操作が必要になる。
もっとも、人間には、複雑な判断能力は優れている(ひょっとして優れているかどうかは人間に依存するのが多いためかも知れないが)ので、慣れれば驚くべき成果が得られる可能性が出てくる。
たとえば、ゴミや傷は、ある程度AIで勝手に直すことはそれほど難しくはないだろうが、どこまで直して良いのかは、AIでなく人間が判断すべきことである。
GIMPによるゴミ取りはゴミを取る方法の理屈がわかりさえすれば、簡単で、じっくり考えれば誰でもわかる程度のことである。
その他、高度な機能を使う上では、トーンカーブとか、レイヤー、キャンバス、アルファチャンネル、ガンマ値、境界をぼかすとか、動的特性などなど、まっとうな一般人なら、それがどうしたと開き直りたくなるような、若者言葉の小学生の学芸会の楽屋ネタと対して変わらない用語を覚えなければいけないし、色々な情報を表示するウィンドウの出し方や見方を覚えなければいけない。
ま、中には意味が深く学術的に高度な内容も含まれるが、大半が、子供の楽屋ネタと対してかわらない、単に独特の使い方である。慣れるのに大した知性が必要なわけではない。
フィルム写真のリタッチ程度なら、すぐに覚え無ければいけないことは少なく、面倒臭そうなことにさえ引っかからなければ、すぐに始められて成果が上がり、じきに高度なテクニックが使えるようになる。
なお、ここでは、一般的な説明より(ググって調べていただきたい)引っかかるポイントや実際の作業を中心に説明していく。
インストール方法はググればたくさんでてくるから、その中の新しいそうなのを選んで行えばいい。
バージョンはこれを書いている時点の最新が2.10.24である。ネット上で説明しているサイトは、2.10でなく2.8版がベースの場合が多いが、2.8以降なら基本は大きく変わっていないようだ。版には暫定版とか安定板がある場合も多いが、大きく版が変わらない限り(2.10が3.1になるなど)最新の安定板をインストールするのが良いと思う。
大きな改定があると、安定するのも、日本語での説明ができるのも時間がかかるかもしれない。
なお、ネットでの作業方法や表示の説明が最新のものと違っている場合も多いだろうが、単に見掛けの違いが目立つだけで、説明自体はによくあっている場合も多い。
インストールが終われば、メニューのヘルプから日本語のヘルプメニューを出せるが、インターネットに繋がってさえすればインストールされていなくてもブラウザでほぼ同じ日本語のヘルプがみれる。
GIMP2.10のヘルプ
内容は完全に2.10に対応しているとは限らないが頼りになる。本体のヘルプより使いやすいかも。
GIMPのドキュメント管理用のサイト(英語)
こちらは、その他の公式なヘルプの管理サイト。ただし、機能していないリンクも(調べた時点ではQuick Referenceなど)もある。
初めて起動したら、GIMP2.10のヘルプ画面の説明から見ることを勧める。何やらたくさんのウィンドウがあるが、これの役割をしっかり覚えないと苦労する。
これは普通のひとつの大きなウィンドウの中にいろいろなサブウィンドウが入っているシングルウィンドウモードのときである。
これは各ウィンドウが独立しているマルチウィンドウモードのときである。
どちらの方法でもオレンジ色の丸数字の項目は同じで、単にひとつのウィンドウの中に表示している伝統的な方法か、各ウィンドウを好き勝手なところに置けるかの外観の違いだけである。単純に好みの問題なので環境設定(後述)から選べいい。自分の好みでいえば、ただでさえ片付けができないので、せめてウィンドウズ中くらいは、ひとつにまとまっていた方が子のみである。しかし、ときどきウィンドウの一部が元の位置から動いてしまって好き勝手な位置に浮いているのに気付くことがある。
^^;
各ウィンドウのおおよその意味は
日本でパソコンが最初に実用的に普及したNEC9800で流行った、ロータス123という表計算ソフトをちゃんと使っていた人にとっては、これは常識的な速度向上策である。
みんなコマンドのキーを覚えて呪文のように唱えて、ほとんど不自由なく、データを処理していた。経理だけでなく技術のデータ処理でも大活躍していた。
ところでつい最近、日本で最初にパソコンが実用化されたのはいつかという問題で、DOS-VやWindows3.1と応えた人がでたのには本当に驚いた。日本人でNEC9800シリーズを抜かすとは何ごとであろう。自分だけでも仕事と趣味で98シリーズを全部で10台くらいは買っている(仕事で高速の計算が必要だったところに当時の技術革新は1年もしないうちに大きく性能が向上した時代だったので。ワークステーションも買ってもらってネットワークを組んで分散処理させて仕事してました。隔世の感があると言えばあるけれど、基本はそのころとほとんど変わってないような。unixではX Winowが動いていたし)
ヘルプにしたがってウィンドウと書いているが、ダイヤログという言い方もある。
これだけウィンドウ消えてしまったらと書いておけば、自分がどれだけオプションの表示を消してしまって焦ったかわかってもらえるだろう ^^;
[Tab]キーを押すと画像以外のウィンドウが消える。
うっかり押してしまうと、びっくりするが、この場合は[Tab]を押すともとに戻るので覚えておこう。
基本的には表示の問題の解決方法はメニューの中の「ウィンドウ」以下にある。
❹レイヤー, チャンネル, パス, 作業履歴 と ❺ブラシ/パターン/グラデーション
は左の図で開いている右側の深い方のメニューに全てが含まれる。
必要に応じて勝手に開かれる場合もあるが、そうでない場合もあるので、ここから開くことができるということはしっかり覚えておく必要がある。
このことを覚えれば、GIMP操作で覚える戸惑いは半減するだろう。
詳しくは「ツールボックスやドックを消してしまったら(外部です)」などを参照のこと。
表示された各情報ウィンドウはいくつかのものが一緒になってグループ化されタブで表示を切替えられる(左図の赤丸)。
このタブの部分ををドラッグするとそのウィンドウだけ単独で移動出来て、適当な位置で離すとフロートとして浮いた状態で表示され、端やほかのグルーのタブなどで離すとそこにくっついて表示される。
たまに意図していないのに、フロートになってしまって困るときがあるが、これを移動させるには、タイトル部分でなく、タブをドラッグさせればいい。タブでなくても移動は出きるが、フロートを止めさせて、他のグループに移動させたり、枠にくっつけられるのは、このタブをドラッグさせたときだけである。
次に、GIMPに慣れていない人がつまづくもとになりそうな用語を説明する。中には実際に使わないとよくわからないこともあるが、取り敢えず、こんなものだと知っていれば、あとで戸惑うことが減るだろう。
この問題を解決するのに高性能なパソコンは役に立つ。ただし、画像処理は処理量が桁違いに巨大化する場合が多いので、効果は限定的な場合も多い。
最近のパソコンでは、CPUの速度差はそれほど大きくはないので、単純にメモリーのサイズを大きくする方が効果的である。ただしOSが32bitでは、そもそも扱えるメモリーに限度があるので64bitのOSの必要がある。最近はグラフィックボードの計算能力をアプリで使う技法もあるようで高性能なグラフィックボードが画像処理などの役に立つ可能性があるがGIMPがそれに対応しているかどうかは知らない。
なお、以上のことは概念的なことで、実際の不具合をすべて説明しているわけではない点には注意が必要であり、この説明が当てはまる場合でも必要な能力は今のパソコンでは実現不可能なレベルの計算になる場合もある。
つい最近起きたフリーズでは、ページファイルというSSDへの退避データ量が55GBを超えていて、この量が増減を繰り返して一生懸命仕事をしているな感が半端なかったが、何度目かの55GB越で強制終了させた。
アルファチャンネルの由来を調べてみた。
画像のデータは画素ごとにRGBの三原色の濃度値を持っているが、それ以外のプラスアルファのデータという意味でのアルファ値である。
透明度以外の使い方でも良いのだが、今は透明度としての使い方が圧倒的のようだ。
なおアルファチャンネルに8itを割り当てたものも数えて32bitという場合も結構あるが、これは色深度としては24bitしかないので注意が必要である。最近のコンピュータは24bitよりも32bit単位で計算した方が仕組み上都合がいいので、ファイルサイズが増えても32bitで処理した方が計算器上都合がいい場合も多い。ま、スケベ根性もあって32bitと宣伝したい場合もあるでしょうけど
単純に波長の問題なら撮影時のセンサーの精度の問題を最終出力までどう維持するかという問題なので、デジタルなら最初と最後の精度の問題だけになって、技術屋には簡単な話である。実際には、これまでの説明の端々で説明して来たように人間の色の知覚は単純な波長な問題でなく、また明暗差の処理の問題もあって、どうにか適当に人間の知覚に合わせているというのが実情だと思っている。人間の知覚のような複雑面妖なことを抜きにしても、色温度などの変換などで色の精度ががた落ちになる場合もある。
ただし、データとして使用している色のデータは非常に単純で、RGBとしてのデータを8bitづつ持っているだけである。これを最終的な出力機器で望みの色で表現すれば良いだけといえばそうなのだが、どの色で表すのがいいのかといわれるとむずかしい問題になる。
実際には、カメラ側で適当に決められて取られた画像を、適当に設定されたモニターやプリンタで見てるだけで、人によってはモニターやプリンタの色を調整して、また色のデータも調整して一般的に受け入れられやすい、または芸術的だと褒められる色、もしくは単に各人の望みの色に近づけているというのが実情だろう。
同じものを撮っても、写真では、色のバランスがかなり違っていても、そういうものだと認められる場合が多い。
たとえば、「ソメイヨシノ 花」でグーグルで画像検索すると、すべてエドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とする、栽培品種のクローンという全くの単一種しかないそめいよしの花の色が実に様々な色で写っている写真が出て来る。
この点を理解して色を考えれば、色の難しさを克服できるかもしれない。
もっともこれはGIMP特有の問題でなく、人間にとっての色の問題であり、コントラスが強いだの、色が赤っぽいのだの、ほとんど個人の好みというか、個人の芸術的センスというか、好きなようにいえるし扱かえるが、道具としてGIMPは、まさに好きなように扱うための道具としてかなり活用できるはずである。
ちなみに画像の拡大縮小はマウスのホイールの回転、移動は左ボタンのドラッグ、画像を一杯に表示するのは[Shift]+[Ctrl]+j で非常に効率よくできる。
なお、マウスのデフォルトの動きはメニューの 編集>入力デバイスの設定 で行う。